フランス留学中の携帯電話利用には、主にSIMカードの購入やキャリアとの契約が必要となります。現地の主要プロバイダーであるFreeやOrangeなどでは、手頃な料金で豊富なデータ通信量を提供しており、留学生にとって便利なオプションとなっています。
携帯電話プランの選択肢
- プリペイドSIM
- 短期滞在者や1年未満の留学生に適しています。
- 手続きが簡単で、すぐに利用開始できます。
- 長期的には契約プランより割高になる傾向があります。
- 契約プラン(フォルフェ)
- 12ヶ月以上の滞在予定がある場合におすすめです。
- 通話、SMS、データ通信が定額で利用できるため、長期的にはお得です。
- 通常、フランスの銀行口座が必要です。
- 契約期間のないプラン(フォルフェ・サン・アンガジュマン)
- いつでも解約可能な柔軟なプランです。
- 契約プランより割高ですが、プリペイドSIMより安価な場合があります。
主要な携帯キャリア
フランスの主要な携帯キャリアには以下があります:
- Orange
- SFR
- Bouygues Telecom
- Free Mobile
これらのキャリアは、4G/LTEネットワークを提供し、大都市では5Gも利用可能です。
SIMロック解除の重要性
SIMロック解除は、スマートフォンの利用可能性を大幅に拡げる重要な手続きです。SIMロックを解除することで、端末にかけられた利用制限がなくなり、異なる通信事業者のSIMカードを使用できるようになります。これにより、海外留学時に現地のSIMカードを使用したり、より安価な通信プランに乗り換えたりすることが可能になります。2021年10月以降、新規販売される端末へのSIMロック設定は原則禁止となりましたが、それ以前に購入した端末では依然として解除手続きが必要な場合があります。SIMロック解除には特にデメリットはなく、むしろスマートフォンの本来の機能を最大限に活用できるようになるため、留学や海外渡航を考えている方には特に推奨されます。
フランスでのプリペイドSIM購入方法
フランスでプリペイドSIMを購入する方法には、主に現地で購入する方法と日本で事前に購入する方法があります。
現地での購入:
- 空港: 到着後すぐに利用したい場合、空港の携帯ショップで購入できます。設定も店員がサポートしてくれるため安心です。
- キャリアショップ: Orange、Free、SFR、Bouyguesなどの主要キャリアの店舗で購入可能です。
- タバコ屋(TABAC)や売店(RELAY): 街中のタバコ屋や売店でも購入できます。
- 自動販売機: Freeなどのキャリアでは、自動販売機でSIMカードを購入できます。
日本での事前購入:
- オンラインショップ: ネット通販で購入可能です。
- 旅行代理店: 一部の旅行代理店でも取り扱っています。
購入時の注意点:
- パスポートが必要: フランスでは法律により、SIMカード購入時に身分証明書(パスポート)が必要です。
- 本人情報登録: 購入後30日以内に、オンラインで本人情報を登録する必要があります。登録完了まで約10日かかるため、余裕を持って手続きしましょう。
- SIMロック解除: 日本の携帯電話を使用する場合、事前にSIMロックを解除しておく必要があります。
- APN設定: 購入後、APN設定など初期設定が必要な場合があります。
料金例:
- ヨーロッパ42カ国で利用可能な5GB/10日間のプランが約1,980円(2023年7月時点)。
- Freeの場合、月額19.99€(Freeのインターネット契約者は14.99€)で、フランス国内通話・SMS無制限、100GBのデータ通信が利用可能。
購入のタイミング:
- 現地購入の場合、日曜日は多くの店舗が休業のため注意が必要です。
- 言語の問題や手続きの煩雑さを避けたい場合は、日本での事前購入がおすすめです。
プリペイドSIMは、短期滞在者や留学生にとって便利なオプションですが、使用期間や必要なデータ量を考慮して選択することが重要です。また、万が一のトラブルに備えて、購入時に利用方法や注意点をしっかり確認しておくことをおすすめします。
主要キャリアの比較: Orange vs Free
フランスの主要携帯キャリアであるOrangeとFreeは、留学生や長期滞在者にとって人気の選択肢です。以下の表で、両社の主な特徴を比較します。
特徴 | Orange | Free |
---|---|---|
通信エリア | より広範囲 | 都市部中心 |
通信速度 | より安定 | 場所によって変動 |
料金プラン | やや高め | 比較的安価 |
データ容量 | 中程度 | 大容量プランあり |
契約手続き | 店舗で可能 | 自動販売機で簡単 |
国際ローミング | 多くの国で利用可 | EU圏内で利用可 |
Orangeは、フランステレコムから派生した会社で、日本のNTTドコモに似た立ち位置にあります。通信エリアが広く、安定した通信速度を提供していますが、料金はやや高めです。一方、Freeは価格革命を起こした会社で、ソフトバンクに似た存在感があります。
比較的安価なプランと大容量のデータ通信を提供していますが、通信エリアはOrangeほど広くありません。Orangeは店舗での契約が可能で、顧客サービスも充実していますが、Freeは自動販売機での簡単な契約が特徴です。
国際ローミングに関しては、Orangeがより多くの国で利用可能である一方、FreeはEU圏内での利用に強みがあります。
料金プランの例として、Freeでは月額19.99€(Freeのインターネット契約者は14.99€)で、フランス国内の通話無制限、SMS無制限、100GBのデータ通信が利用できます。さらに、EU圏内やアメリカでも25GBまでのデータ通信が含まれています。
選択の際は、滞在期間、主な使用場所、必要なデータ量、予算などを考慮することが重要です。また、両社とも短期滞在者向けのプリペイドSIMも提供しているので、状況に応じて適切なプランを選ぶことができます。
おすすめのプラン例
- Lebaraのプリペイドプラン: 月額約10-15ユーロで、通話・SMS無制限、70GBのデータ通信が利用可能。
- Freeの契約プラン: 月額19.99ユーロ(Freeのインターネット契約者は14.99ユーロ)で、フランス国内通話・SMS無制限、100GBのデータ通信が利用可能。