フランス旅行や留学を計画している学生にとって、適切なクレジットカードの選択は重要です。海外利用時の特典や、学生向けの年会費無料オプションなど、様々な要素を考慮しながら、自分に合ったカードを見つけることが大切です。
留学生向けクレジットカードの比較
25歳未満の学生にメリットがあり、海外でも利用しやすいクレジットカードの比較表でまとめてみました。各カードの特典や特徴を考慮し、年会費、還元率、海外旅行保険、海外利用時の特典を含めてまとめました。
カード名 | 年会費 | 還元率 | 海外旅行保険 | 海外利用の特典 |
---|---|---|---|---|
学生専用ライフカード | 無料 | 0.5%(海外利用時3%キャッシュバック) | 自動付帯(最大2000万円) | 海外利用分3%キャッシュバック |
エポスカード | 無料 | 0.5%~1.25% | 自動付帯(最大3000万円) | キャッシュレス診療対応 |
JCB CARD W | 無料 | 1%(常に2倍ポイント) | 利用付帯 | ハワイ・グアムで使いやすい |
楽天カード | 無料 | 1.0% | 利用付帯 | Wi-Fiレンタル優待など |
学生専用ライフカード
- 年会費無料で、海外利用分の3%がキャッシュバックされるため、留学や旅行中の出費を抑えられます。一番のおすすめです。
- 海外旅行傷害保険が自動付帯されており、安心して渡航できます。
エポスカード
- 年会費無料で、海外旅行傷害保険が自動付帯されており、高い補償額が魅力です。
- キャッシュレス診療や海外キャッシングにも対応しており、緊急時にも安心です。
JCB CARD W
- 年会費無料で、国内外問わずポイントが2倍貯まるため、お得にポイントを貯めたい学生にぴったりです。
- ハワイやグアムなどJCB加盟店で特典が多く、日本語サポートも受けられます。
楽天カード
- 海外旅行保険は利用付帯ですが、Wi-Fiレンタル優待など旅行時に便利な特典があります。
- 年会費無料で、楽天ポイントが貯まりやすく、日常的な買い物でも活用できます。
かつて、マネパカードというプリペイド式のカードを留学時に利用していたことがあります。当時無知だった私は、買い物ごとに毎回1ユーロの手数料が引かれることに気が付いていませんでした・・・。学生用ライフカードがあれば、買い物するごとに3%も得をしていたと思うと悔しいです。マネパカードは現在終了しています。
フランスでのキャッシュレス事情
フランスは日本よりもキャッシュレス化が進んでおり、クレジットカードやデビットカードによる支払いが一般的です。フランス中央銀行の調査によると、2022年の取引総額の53%がカード決済で、現金は35%、モバイル決済は3%となっています。多くのフランス人が「カルト・ブルー」と呼ばれる、キャッシュカード・デビットカード・クレジットカードの機能を併せ持つカードを利用しています。近年では「サンコンタクト」(コンタクトレス)と呼ばれるタッチ決済も普及しており、30ユーロ以下の少額決済で利用可能です。
日本人旅行者は、VISAやMastercardなどの国際ブランドのクレジットカードを持参すれば、ほとんどの場所でスムーズに支払いができるでしょう。
レストランでの会計時に、クレジットカードで支払いをしようとしたところ、実際の金額よりも桁が一つ多かった時がありました。わざとかもしれませんし、相手の間違いかもしれませんが、支払いの際には必ず金額を確認しましょう。また、安いお店ではクレジットカードを店員に渡してしまうとカード情報を抜かれてしまい、不正利用に会うことがあります。日本ほど治安はよくないため、気を付けましょう。
海外でクレジットカードを利用する際は、国内とは異なる点に注意が必要です。安全かつ快適に海外でクレジットカードを使うために、以下のポイントに気を付けましょう。
事前準備
利用可能枠の確認
海外では予想外の出費が発生することがあります。渡航前に利用可能枠を確認し、必要に応じて増額申請をしておきましょう。
海外利用の連絡
突然の海外利用で不正利用と判断されカードが止められることを防ぐため、カード会社に渡航予定を連絡しておくのがおすすめです。
暗証番号の確認
海外では暗証番号の入力を求められることが多いので、忘れずに確認しておきましょう。
現地での利用時の注意点
支払い通貨の確認
店舗によっては現地通貨か自国通貨(円)での決済を選べる場合があります。通常は現地通貨での決済の方が為替手数料などが安くなるので、現地通貨を選びましょう。
カードを常に視界に
レストランなどでカードを店員に渡す際は、決済が完了するまでカードから目を離さないようにしましょう。スキミング被害を防ぐことができます。
ATMの利用には注意
ATMを利用する際は、人目につく安全な場所を選び、暗証番号入力時は手で隠すなどの対策をとりましょう。
トラブル時の対応
カード会社の連絡先を控える
盗難・紛失時にすぐ連絡できるよう、カード会社の海外からの連絡先を控えておきましょう。
複数枚のカードを持参
1枚が使えなくなった場合に備え、異なる国際ブランドのカードを複数枚持参するのがおすすめです。海外で利用されたという理由だけで、カード会社が安全のために停止してしまう可能性があります。また、ワンタイムパスワードが利用ごとに携帯電話に送られてくる場合があり、そのときは日本の電話番号が使えないとカードが使えなくなってしまいます。
クレジットカードのブランド選択
クレジットカードの国際ブランドは、利用目的や地域によって選択することが重要です。以下の表は、主要な国際ブランドの特徴と推奨される利用者をまとめたものです。
ブランド | 特徴 | おすすめの利用者 |
---|---|---|
Visa | 世界最大のシェア率、高い汎用性 | 海外旅行者、オンラインショッピング利用者 |
Mastercard | ヨーロッパでの利用に強い、Apple Payとの相性が良い | ヨーロッパ旅行者、モバイル決済利用者 |
JCB | 日本国内での利用に強い、日本人向けサービスが充実 | 主に国内利用者、アジア圏旅行者 |
American Express | 充実した付帯サービス、高いステータス性 | 頻繁に海外出張する人、ラグジュアリーな体験を求める人 |
Visaは世界最大のシェア率を誇り、海外旅行や海外のECサイトでの利用に適しています。Mastercardはヨーロッパ圏での利用に強く、Apple Payとの相性も良いため、モバイル決済を頻繁に利用する人におすすめです。JCBは日本発の国際ブランドで、国内での利用に強みがあります。ハワイやグアム、台湾、香港などの日本人に人気の国での特典も充実しているため、主に国内利用者やアジア圏への旅行者に適しています。American Expressは充実した付帯サービスと高いステータス性が特徴で、空港ラウンジの無料利用や手荷物宅配サービスなどが提供されています。頻繁に海外を飛び回るビジネスマンや、ラグジュアリーな体験を求める人に向いています。
また、国や地域によって主流の決済方法や加盟店シェアの傾向が異なるため、行き先に応じて使いやすい国際ブランドを選ぶことが重要です。初めてクレジットカードを作る場合は、VisaかMastercardがおすすめです。これらは世界中で広く使用されており、初心者でも使いやすいブランドとされています。
カルトブルー作成の手順
カルトブルーを日本人留学生が作ることはあまりないと思いますが、参考のためにどのように作成するかについて述べておこうと思います。
- 銀行口座の開設
- フランスの銀行口座を開設する必要があります。
- 日本語対応可能なLCL銀行ピラミッド支店がおすすめです。
- 必要書類の準備
- パスポート
- 滞在許可証(ビザ)
- 住居証明書(賃貸契約書や公共料金の請求書など)
- 学生証または入学許可証
- 銀行への予約
- LCL銀行ピラミッド支店の場合:01.44.58.94.24(日本語対応)に電話して予約。
- 銀行での手続き
- 予約日時に銀行を訪問し、口座開設手続きを行います。
- この時点でRIB(銀行口座証明書)が発行されます。
- カルトブルーの申請
- 口座開設時にカルトブルーの申請も行います。
- カルトブルーの受け取り
- 通常、申請から3週間〜1ヶ月後にカードが作成されたという連絡が来ます。
- 銀行に受け取りに行く必要があります(身分証明書を持参)。
- 暗証番号の受け取り
- 契約後約1週間で暗証番号が郵送で自宅に届きます。
- カードの有効化
- 多くの場合、ATMで現金を引き出すことで本人認証が完了し、カードが使用可能になります。
注意点
- フランスでは銀行の指定した暗証番号を使用するため、必ず覚えておく必要があります。
- 口座維持手数料が毎月発生します(学生は約7€/月)。
- カルトブルーはデビットカード機能とクレジットカード機能を兼ね備えています。
- 盗難や紛失時のために、カードの1日の使用上限を設定しておくことをおすすめします。
LCL銀行ピラミッド支店
住所:20 Av. de l’Opéra, 75001 Paris
電話:+33 1 44 58 94 24
営業時間:月〜木 9:00-13:00, 14:00-17:30、金 9:00-13:00, 14:00-16:00、土日定休